2009年5月22日金曜日

パキスタンにおける人道危機

グテーレス、パキスタンにおける人道危機を警告
-避難民の数が90万人を超える


UNHCRイスラマバード、パキスタン(15日)発:
パキスタン北西部で行われている紛争による避難民が100万人目前となったことを受けて、グテーレス国連難民高等弁務官は15日、訪問先のイスラマバードで、国際社会の迅速かつ大規模な人道的対応が求められるとの意向を示した。

「UNHCRは、パートナーたちと拡大する人道的ニーズに対応すべく、出来る限りのことを行っている。しかしながら、5月2日以降、避難民は100万人近くも増え、私たちが直面する課題は山積みだ」とグテーレス高等弁務官は述べた。

このような大規模な避難民の発生は、パキスタンの不安定化につながるのではないかという記者の質問に対し、グテーレス高等弁務官は「この地域は、地政学的見地をないがしろにできる地域ではない」「短期間に非常に多くの避難民が発生した。現在、その多くは避難民キャンプではなく、親戚や知人を頼りに避難し、社会的、経済的プレッシャーが双方に立ちふさがっている。今後、避難民や、受け入れてくれている双方が、速やかに国際的支援を受けることができなければ、その時は、さらなる治安の不安定化が現実のものとなる可能性が高まる」と答えた。

UNHCRはこのパキスタン北西部における人道危機において、シェルターや救援物資を速やかに配布するなど、国連合同の取組みの中で対応してきた。

12日には、蚊帳1万張、緊急シェルター用ビニールシート14,000枚、壁や間仕切りとなるビニールロール1,500個、組み立て式倉庫2基など、120トンの緊急支援物資をドバイから追加的に空輸した。

2009年5月20日水曜日

難民200万人! 殺戮と「人道支援」

米がパキスタンに96億円支援 北西部避難民対策で
2009年5月20日【ワシントン19日共同】

クリントン米国務長官は19日、ホワイトハウスで記者会見し、イスラム武装勢力との戦闘が続くパキスタン北西辺境州スワト地区の避難民対策として、約1億ドル(約96億円)の人道支援を行うと表明した。

長官は同日、ワシントンの外国人記者センターでも記者会見し「国際社会が手を差し伸べれば、パキスタンは必ず(人道的な)難題を乗り越えられる」と支援の重要さを強調。米国が求め続けてきた掃討作戦の結果、パキスタンが不安定化することは避けたいとの考えをにじませた。

パキスタン政府は、スワト地区の武装勢力と2月に結んだ和平合意を今月7日に破棄し、アフガニスタン旧政権タリバンに近い武装勢力の掃討作戦を本格化。クリントン長官によると戦闘を逃れるため避難生活を送る住民は約200万人に上っており、避難民キャンプの収容能力が追いついていない状況が続いている。

ホワイトハウスによると、食料やテントなど約1億ドル分の支援を国務省が担い、国防総省が給水車の提供などで約1000万ドルを支援する。

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2009年5月13日水曜日

パキスタンの避難民130万人!!

パキスタンの避難民130万人に 
イスラム武装勢力掃討作戦で

【2009年5月12日 イスラマバード12日共同】

パキスタン軍は12日、同国北西辺境州スワト地区や周辺でのイスラム武装勢力掃討作戦で、昨年8月から現在までに避難民となった住民が約130万人に上ったと発表した。

今回の作戦を開始した4月末以降、武装勢力751人を殺害、兵士29人が死亡したという。軍報道官のアバス少将は会見で、避難できずにいる住民が10万-20万人いると指摘。トラックを用意して救出を進めているとしている。

スワト地区では昨年6月、政府が米国の圧力で掃討作戦を開始。報復の自爆テロや学校爆破が相次ぎ、今年2月に和平合意した。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)も100万人以上が避難民になっていると発表している。