2012年10月30日火曜日

防災指針に関する原子力規制委員会に対する要請文

防災指針に関する原子力規制委員会に対する要請文

原子力規制委員会委員長 田中俊一 様、委員各位
 審議開始から約1ヶ月、原子力災害対策指針(防災指針)の素案公表(10月24日)からわずか1週間で、10月末に指針策定はあまりにも性急すぎます。再稼働準備のために急いでいるとしか思えません。
 現在の指針には、被災者支援も一般市民の声も反映されていません。実際に事故が生じた場合は広く国民に影響が及ぶのにもかかわらず、パブコメも行われません。現行のあまりに高すぎる20mSv基準をもととした避難政策の検証・見直しが行われていないなど、多くの問題点が残されています。
 核物質の拡散シミュレーションでは、IAEAの、7日間に100mSvという異常に高い値が使われていますが、実際に福島原発事故後、政府が避難指示を行ったのは年20mSvを超える区域でした。これを踏まえシミュレーションをやり直すべきです。よって、私たちは以下を要請します。

要請事項
1.福島原発事故時の防災・避難の実態を踏まえ、自治体・市民も含めて十分に議論して下さい。

2.避難者、被災者からのヒアリングを行ってください。また、パブリックコメントにかけて下さい。

3.30kmの重点防災対策区域(UPZ)は狭すぎます。見直してください。

4.年20mSv基準を撤回し、より厳しい避難基準を設定してください。避難政策を検証の上、避難政策を見直してください。
 福島原発事故後、避難指示の遅れにより、多くの住民が無用の被ばくを強いられました。賠償もないままの避難を強いられた方々がたくさんいます。

5.核物質拡散シミュレーションでの7日間100mSvは異常に高い値です。実際に福島原発事故後、
最終的には年20mSvを基準に政府の避難指示が出されました。この現実を踏まえ、もっと低い値でシミュレーションをやり直すべきです。

☆自治体にも言おう!☆
全国原発立地自治体首長様 近隣県首長様
原発事故から住民を守るため、原子力規制委員会に上記を申し入れてください。

◆要請の理由◆
現在、防災指針(原子力災害対策指針)が急ピッチで策定されています。30km圏内の自治体は、
この原子力災害対策指針に基づいて、年度内に原発事故防災計画を策定することとなっています。しかし、現在の防災指針は下記の点で大問題です。

1.審議開始から約1ヶ月、防災指針
(原子力災害対策指針)の素案公表(10月24日)からわずか1週間で、10月末に指針策定はあまりにも性急すぎます。

2.指針策定前に、福島原発事故の避難者、被災者からヒアリングを行うべきです。

3.自治体、市民も含めて十分な議論を行うべきです。
 パブリックコメントも実施すべきです。冬の積雪の中で避難ができるのか等々、十分な議論が必要です。自治体首長からも多くの戸惑いの声が出されています。新潟県知事は「シミュレーションの前提や考え方を確認する必要がある。原子力規制委員会の委員には、住民の命と暮らしを守るという考えが欠けている」と述べています。

4.「指針の素案」のいくつかの問題点
(1)30kmの重点防災対策区域(UPZ)は狭すぎます。福島原発事故では60km離れた飯舘村も避難区域となりました。原子力規制委員会が公表した被ばくシミュレーションでさえも、30km超えても7日間で100mSvに達する地点があります。30kmに限ったUPZとの整合性はどうなるのでしょうか。

(2)現在と同様に年20mSvの避難基準を導入しようとしていますが、より厳しい基準を設定すべきです。福島原発事故では、この基準によって、多くの人々が無用の被ばくを強いられました。

(3)避難のためにあらかじめ定める基準(EALやOIL)がIAEA基準を基に7日間100mSvと高い数値に設定される可能性があります。スピーディーの活用、30km外のプルームによる被ばく対策等々、重要な課題は先送りにされています。

(4)避難に伴う補償や「避難の権利」などについて何も考慮されていません。

5.7日間100mSv
 10月24日に公表された被ばくシミュレーションは、風向きを平均化するなど被ばく量の過小評価につながります。さらにIAEAの7日間で100mSvという異常に高い値に達する地点のみしか公表していません。
 実際に避難指示が出されたのは、最終的には年20mSv以上の区域です。この避難指示の遅れにより、多くの住民に無用の被ばくが強いられました。7日間100mSvの被ばく量のみのシミュレーションではなく、もっと低い値でのシミュレーションを公開すべきです。
署名 一次締め切り:10月30日正午

⇒ 署名フォーム
https://fs222.formasp.jp/k282/form1/
⇒団体賛同はこちら
https://pro.form-mailer.jp/fms/93e6d83635090

呼びかけ団体
国際環境NGO FoE Japan
福島老朽原発を考える会
原発を考える品川の女たち
グリーン・アクション
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)
経産省前テントひろば
福島原発事故緊急会議
再稼働反対!全国アクション

※問い合わせ※
・国際環境NGO FoE Japan  tel: 03-6907-7217
fax: 03-6907-7219
担当:満田夏花(みつた・かんな)  090-6142-1807
・福島老朽原発を考える会(フクロウの会)
東京都新宿区神楽坂2-19 銀鈴会館405 共同事務所AIR
TEL/FAX 03-5225-7214 
阪上 武 090-8116-7155

2012年10月10日水曜日

イスラーム社会のNGO~その多様性と実践に学ぶ(10/27)

【〈NGOと社会〉の会 2012年連続シンポジウム】
■第2回■ イスラーム社会の変革の胎動とNGO
~「イスラーム的価値」の社会的実践から学ぶ~


 かたくなな主義の主張と暴力、そして圧政と人権侵害・・・。
 欧米諸国や日本におけるイスラームやムスリム(イスラーム教徒)をめぐる言説は、これらの否定的なイメージに彩られています。そして、国際社会の介入・援助による「改革と民主化」が、不可避であるとの思考法に私たちはとらわれているのではないでしょうか。 しかし、こうした偏った情報への接し方や思考法によって私たちの眼から遠ざけられているものがあります。その一つが、イスラーム圏において国際的なネットワークを構築しながら、平和・開発・人権・人道支援などの分野で活動するムスリムの非政府系組織(NGO)の存在です。

 イスラーム社会の中でNGOは、今、どのような社会的役割を果たしているのか?
 また「イスラーム的価値」はその活動にどのように活かされているのか?
 そして非イスラーム圏に生きる私たちは、こうしたイスラーム社会のNGOやその活動から何を学ぶことができるのか?
 これらの問いは、さらにイスラーム世界に対する日本の「援助」政策の再考を迫る問いへと発展します。イスラーム社会を対象にした欧米や日本の政府開発援助(ODA)は、これまでイスラーム社会の市民組織やNGOにどれだけ目を向けてきたのか、また平和を求め、異文化との共生を志向する「イスラーム的価値」の広がりにどの程度貢献、あるいは阻害してきたのか?

 〈NGOと社会〉の会では、これらの問いを考えるヒントを探るものとして6月の第1回シンポジウムに引き続き、法政大学国際文化学部との共催の下、第2回シンポジウムを開催します。 ぜひ、ご参加ください。

□日時: 10月27日(土) 午後2時~5時半
□場所: 法政大学市ヶ谷キャンパス(JR/地下鉄 飯田橋駅下車)
      58年館5階 856教室(正門を入って正面の建物、左側入口)
地図 https://www.hosei.ac.jp/gaiyo/campus/ichigaya/ichigaya.html

□発題:
・「イスラーム社会における「市民社会」の台頭:その特徴とパレスチナ問題への影響
  イヤース・サリーム(パレスチナ・ガザ地区出身。同志社大学大学院博士  課程/元中部大学講師)(英日通訳あり)
・「イスラーム的慈善制度とは何か
  子島進(東洋大学教員)
・「ムスリムのNGOに日本のNGOができること
  長谷部貴俊(日本国際ボランティアセンター[JVC] 事務局長)

□参加費: 500円(資料代込/法政大学・大学院学生は無料)
□司会:  中野憲志(先住民族・第四世界研究)

※全体討論では、「テロとの戦い」と「国際協力」をキーワードに、イスラーム社会に対する日本の援助政策の在り方を見つめ直します。

【共催】 の会・法政大学国際文化学部
【連絡先】 ㈱新評論編集部・〈NGOと社会〉の会事務局
Tel.03-3202-7391/Fax. 03-3202-5832

【講演者紹介】
イヤース・サリーム
パレスチナ・ガザ地区出身。国際援助ワーカーとして10年以上の経験を持つ。現在、トルコを中心としたイスラーム社会におけるNGOの研究を行っている。
子島進(ねじま すすむ)
文化人類学、南アジア地域研究、イスラームと開発をめぐる問題を中心に研究。イスラーム的な価値観に根ざしたNGO活動に関心をもつ。東洋大学准教授。著書に『現代パキスタン分析―民族・国民・国家』(岩波書店、2004年。共著)など。
長谷部貴俊(はせべ たかとし)
日本国際ボランティアセンター(JVC)事務局長。最近までアフガニスタン現地代表。日本アフガンNGOネットワーク調整員も兼務し、現地での事業運営と政府への提言活動などを行ってきた。

・・・
(第1回の報告と第2回のパネリストによる寄稿は、の会ニューズレター第9号をご覧ください。→http://www.shinhyoron.co.jp/blog/wp-content/uploads/2012/09/NL9rev.pdf

福島の再生・復興のために、いま何が問われているか

福島の再生・復興のために、いま何が問われているか

3・11から一年半を経てもなお、
福島の再生・復興、そして福島第一原発の「事故収束」の展望は何も見えていません
放射能汚染が広がる中、健康被害の実態さえ把握されていません
福島から避難した人、福島に残る人々への生活支援や賠償も進んでいません
 
解散・総選挙に向けた政局にメディアの関心が集中する中で、
福島の人々が直面するこうした問題が見過ごされ
解決が先送りにされています
 
福島の再生・復興、そしてこれからの支援活動に問われていることは何か?
それぞれの団体の活動の報告と経験の交流を通じて考えます。ぜひ、ご参加ください
11月4日(日)午後1時~5時 
ふくしまNGO協働スペース
(福島市栄町6-5 南條ビルA館3F/福島駅東口正面(グリーンホテル隣)

□第1部 福島の各団体の発言

吉野裕之(放射能から子どもを守る福島ネットワーク)
 「気持を結ぶ~保養プログラム」
黒田節子(原発いらない福島の女たち)
 「これまでの女たちのアクションをふりかえって」

橋本俊彦(自然医学放射線防護情報室、9月よりNPO法人ライフケアに改称)
 「健康相談会の現場から~大災害を生き延びる智慧~」
菅野瑞穂(あぶくま高原遊雲の里ファーム)
 「人とつながる農業再生を目指して~福島の大地を笑顔に!~」

□第2部 支援NGOの活動紹介と今後に向けた全体討論

シャプラニール、日本国際ボランティアセンター(JVC)
国際協力NGOセンター(JANIC)、環境NGO FoE Japan〈予定〉

■主催:〈NGOと社会〉の会 
■参加費:500円(予約不要)

■問い合わせ: ㈱新評論編集部内
〈NGOと社会〉の会事務局
Tel.03-3202-7391/Fax.03-3202-5832

「栃木県北地域と『隠れた被災者』 ―市民による除染と子どもの安全のための活動を事例として―」

「栃木県北地域と『隠れた被災者』 ―市民による除染と子どもの安全のための活動を事例として―」
■日時:2012年10月13日(土)13:00~17:00(入場無料・事前予約不要)
■場所:宇都宮大学峰キャンパス 基盤教育B棟1223教室

■プログラム
13:00~ 第一部 栃木県北地域の現状報告
砦の住民活動と除染の実際 」 
報告者:大笹貴靖(「NPO法人 那須希望の砦」事務局長)
「子どもを取り巻く放射能汚染問題と市民による防護活動」
報告者:手塚真子(「那須塩原放射能から子どもを守る会」代表)
      瀧アケミ(同副代表)
「県北地域 震災を受けての乳幼児保護者アンケート」結果報告
報告者:清水奈名子(宇都宮大学国際学部准教授)

第二部 コメントとパネル・ディスカッション
隠れた被災者」への支援とその課題」 
 パネリスト:大笹貴靖、手塚真子、瀧アケミ、清水奈名子
 コメンテーター:原口弥生(茨城大学准教授・FnnnP茨城拠点長・茨城大学有志の会メンバー)          
高橋基樹(神戸大学教授・国際開発学会理事/前副会長)
司会:重田康博(宇都宮大学国際学部教授・FSP代表・国際開発学会研究部会代表
チラシはこちらです
 http://www.utsunomiya-u.ac.jp/docs/fsp報告会.pdf

3.11東日本大震災から1年半が経過しようとしていますが、いまだに多くの被災者が困難な状況にあり、不安を抱えた生活を続けています。今回は特に、栃木県北部の「隠れた被災者」問題に焦点を当て、前半は県北地域の放射能汚染問題に関する現状報告を、そして後半では「隠れた被災者」への支援の在り方をめぐる議論を行う予定です。

福島第一原子力発電所事故によって放出された大量の放射性物質は、県境を越えて福島県以外にも飛散・沈着したにもかかわらず、栃木県北部地域をはじめ、近隣県の被災状況やその住民の方々の生活上の問題については、いまだに十分な調査や議論がなされていないのが現状です。

本企画では、栃木県北部で放射線量の計測や除染、また子どもの防護のための活動をしている住民の方々からの活動報告を受けるとともに、FSPの活動として7月に実施した県北地域の乳幼児の保護者アンケートの結果を報告し、現状の分析と今後の課題について議論を行います。 今回は国際開発学会「原発震災から開発・発展を再考する」研究部会との合同報告会となります。詳細はチラシをご覧ください。皆様お誘い合わせのうえ、一人でも多くの方にご来場いただければ幸いです。

2012年10月1日月曜日

「あきらめないぞ! オスプレイ配備阻止」

「あきらめないぞ! オスプレイ配備阻止」

⇒生中継サイト
 http://www.ustwrap.info/multi/iwj-okinawa1::iwj-okinawa2::iwj-okinawa3
⇒OAM(沖縄オルタナティブメディア)
http://www.ustream.tv/channel/okinawa-alternative-media-0#utm_campaign=t.co&utm_source=4776410&utm_medium=social

・・
田場祥子です。
 普天間ゲート前で頑張っている仲間からの連絡です。
 普天間の3つのゲート前で沖縄の市民が座り込みを続けています。足蹴にされたリして暴力を受けていますが皆さん頑張っています。

Sent: Sunday, September 30, 2012 7:10 PM
Subject: 野嵩ゲート 合意してない
 背中のゲートにMP、遠巻きに見る米兵。土手の上に警察、夕闇紛れて右翼の姿チラホラ。国道330は道路通行規制も始まり、レッカー車が待機しています。沖縄の民主主義が懸けられた幾度となく繰り返された瞬間を、みんなで座って待っています。警棒も来ました。

Sent: Sunday, September 30, 2012 3:04 PM
Subject: あきらめないぞ!
 子ども達も来て穏やかな午後が、機動隊の強引な介入によってこなごな毀されました。子どもの見ている前で、さっきまで楽しく話していた大人達は、引きちぎられ、足蹴りされ、気を失うほどの暴力に晒されました。車内に籠城した女性の歌声に応えて、「ひとりじゃないぞ、仲間がいるぞ」と叫び声があがり、一緒に歌う人もいました。大丈夫、現場にはちっとも挫折感はありません。わたしたちはあきらめません。
Sent: Sunday, September 30, 2012 1:48 PM
 大山ゲートでは、車の外の人間を引きずり剥がし、車内に人を乗せたまま強引なレッカー始めました。抗議を、警察に集中して下さい。法的根拠のない暴挙です。

Sent: Sunday, September 30, 2012 12:12 PM
Subject: 普天間ゲート前 解放区へ結集を!
 風も穏やかに心地良く、大山ゲートからは鮮やかな東シナ海の広がりが見えます。高校生や子ども達、海外の取材班が集まり、真夜中の緊張がほぐれて来ました。国会議員や県議会議員たちも訪れ始めました。しかし米軍は、明日までの排除を日本に求めているはずです。できるならいま。夕方から明日明け方までが一つの大きな山場となります。現場で維持している人たちは、台風前からゲート前で徹夜を続け疲れ切っています。現場への結集をお願いします。67年ぶりに市民が取り戻した基地ゲート前の解放区の維持に参加してください。

・・・
普天間飛行場ゲート:悲鳴 怒号 強制排除‏(沖縄タイムス)
・オスプレイ:「反対無視、許せぬ」 普天間、岩国で抗議(毎日)