2014年8月31日日曜日

SAY NO TO RACISM: サッカーを通じて人種差別について考える

SAY NO TO RACISM:  サッカーを通じて人種差別について考える

・サッカー通じて人種差別を考える 大阪でシンポジウム
 サッカーを通じて人種差別について考えるシンポジウム「SAY NO TO RACISM」が30日、大阪市の大阪人権博物館であった。
 パネリストは、Jリーグの村井満チェアマン、サッカー元日本代表主将の宮本恒靖さん、東欧の民族問題とサッカーについての著書があるジャーナリストの木村元彦さん。サッカー界がやるべき人権啓発活動について宮本さんは「選手の影響力をもっと活用するべきだ」と提言。村井チェアマンは「リーグ、クラブ、サポーターが一緒に取り組むことを目指す」と語った。

 今年3月、浦和レッズのサポーターが人種差別の意味に取れる「JAPANESE ONLY」という横断幕を掲げた問題の解決にリーグが迅速に取り組んだことについて、木村さんは「サッカー界が一般社会に範を示した。Jリーグやサッカーを応援する人は差別撲滅を啓発する側に立てる存在」と評価した。(朝日

・サンガ選手ら人権研修 事例学び意識向上
 サッカーJ1の浦和サポーターが今年3月、差別的な横断幕を掲げた問題を受け、Jリーグの各チームが研修を進めている。29日にはJ2京都サンガFCが京都地方法務局と協力し、城陽市の鴻ノ巣山運動公園体育館で人権研修を行った。23日にはJ1横浜Mの試合でサポーター男性によるバナナを振りかざす人種差別的行為があったばかりで、選手やスタッフ約60人が差別行為の根絶のため意識を高めた。

 浦和の事例では「JAPANESE ONLY」という横断幕が「日本人以外お断り」と解釈でき、差別的と判断された。浦和も撤去に1時間以上かかったなど対応を問題視され無観客試合の処分を受けた。
 研修はクラブや選手への自覚を促すため、JリーグがJ1~3の全クラブに研修を義務付けた。各クラブ担当者が事前研修を受けて講師となり6月以降、順次開いている。
 サンガでは強化部の細川浩三取締役(43)が講師となって、浦和や欧州など海外での差別的行為を説明した。研修後、駒井善成選手(22)は「言葉ひとつでチームやJリーグ全体に迷惑を掛ける。行動や発言に責任を持ちたい」とした。(京都新聞

・横浜Mに制裁金500万円とけん責の処分 サポーターがバナナかざし人種差別
 サッカーのJリーグは29日、横浜市のニッパツ三ツ沢球技場で23日に行われたJ1の横浜M-川崎で、横浜Mの男性サポーターが川崎の外国人選手に向けてバナナを振りかざす人種差別的行為があった問題でクラブに制裁金500万円とけん責の処分を科した。
 3月にもサポーターが会場内に差別的な内容の横断幕を掲げたJ1浦和が、国内初の無観客試合の処分を受けたばかり。Jリーグの判断が注目されたが、横浜Mが速やかに当該男性を特定して無期限入場禁止処分としたことなどを考慮し、制裁金とけん責の処分にとどめた。

 欧州のリーグでは黒人選手に対し、サルの好物のバナナを投げ入れる行為が発生しているが、Jリーグで明るみに出たのは初めて。国内では「ヘイトスピーチ」と呼ばれる差別をあおる街宣活動が問題になっており、Jリーグの村井満チェアマン(55)は「スタジアムが差別の温床であるという認識が広まることを恐れている」と、排外的な雰囲気がサッカーの場に持ち込まれることに危機感を示した。
 横浜Mの嘉悦朗社長(59)は「処分を重く受け止める。謝罪し、再発防止に力を注ぐ」と頭を下げ、選手による反人種差別メッセージの発信や、サポーターへの人権講習などの啓発活動を実施する方針を示した。(共同

・バナナ差別行為の横浜Mサポーターが謝罪 川崎関係者に文書で
 サッカーJ1の横浜M-川崎(23日)の試合中、横浜Mの男性サポーターが相手選手に向けてバナナを振りかざす差別的行為をした問題で、横浜Mの嘉悦朗社長(59)は24日、当該男性に選手ら川崎関係者へ宛てた謝罪文を提出させ、スタッフを通じて川崎側に届けたと明らかにした。

 欧州のリーグでは黒人選手にサルの好物のバナナを投げ入れる差別的な行為が起きているが、Jリーグで明るみに出たのは初めて。男性は無期限入場禁止の処分を受けた。
 嘉悦社長は川崎の武田信平社長(64)にあらためて謝罪し「恥ずべき行為であり、抑止の面で力不足だったことに自責の念がある」と語った。
 25日にJリーグに出向き、謝罪や経緯の説明、再発防止策を報告する。(8/24 共同)


批評する工房のパレット 」内関連ページ
⇒2014年7月8日 「日本のレイシズム・ヘイトスピーチ・ナショナリズム
⇒2014年3月11日 「Jリーグ 浦和レッズの差別横断幕に対する処置を求める署名