2015年9月12日土曜日

「放射能とたたかう~健康被害・汚染水・汚染廃棄物~」(第58回人権擁護大会シンポジウム第3分科会, 10/1, 幕張メッセ)


第58回人権擁護大会シンポジウム第3分科会
「放射能とたたかう ~健康被害・汚染水・汚染廃棄物~」

詳細及びチラシはこちらです(日弁連ホームページ)
http://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/organization/event/gyoji_jinken2015.html

日 時 :  2015年10月1日(木)12:30~18:00
場 所 : 幕張メッセ国際会議場コンベンションホールB
      (千葉市美浜区中瀬2-1)
      事前の申し込みなどは不要です。


2011年に起きた福島第一原発事故は,事故から4年以上が経過した今も,日本の広範な地域を放射能により汚染し,各地に深刻な被害を与え続けています。

日弁連は,2013年10月の人権擁護大会(広島)で,原発による人権侵害の回復・予防のために,
①福島原発事故被害の完全回復,
②健康被害の防止,
③核燃料サイクルの廃止・原発新規建設中止・既存原発の再稼働禁止を中核とする決議を採択しました。

さらに,2014年10月の人権擁護大会(函館)でも,
①原発の廃止と司法審査の改善,
②原発の安全性確保のための情報開示のシステムの確立,
③核燃料サイクル・放射性廃棄物による人権侵害の防止,
④原発依存から再生可能エネルギー等を通じた地域の自立の一層の推進等を内容とする宣言を採択しました。

しかし,これらの決議内容はいまだにほとんど実現されず,政府は従来と変わらない原発政策を継続しようとしています。
この度,千葉県で開催される第58回人権擁護大会において,
・「福島原発事故被害者の健康管理と医療体制」
・「汚染水対策を中心とした事故収束への道筋の検証」
・「汚染廃棄物問題の検証と対策」の3つ解決すべき重要なテーマを取り上げ,過去2回の決議・宣言の実現のために,みなさまとともに考えていきたいと思います。


内容(予定)】
第1部 健康管理と医療体制
1 米国スリーマイル島原発事故の調査報告
2 登壇者:
 ・津田敏秀氏(岡山大学大学院教授)
 ・坪倉正治氏(医師,南相馬市立総合病院・東京大学医科学研究所)

第2部 汚染水問題

1 福島第一原発の視察報告
2 登壇者:
 ・佐藤暁氏(原子力コンサルタント,元GEの原発技術者)
 ・浅岡顕氏(名古屋大学名誉教授,元地盤工学会会長)

第3部 放射性物質に汚染された廃棄物
1 福島,宮城,栃木,茨城,千葉等の現地調査報告
2 関係自治体,住民,学者,弁護士らによるディスカッション
登壇者:
 ・関口鉄夫氏(滋賀大学非常勤講師(専門:環境科学))
 ・見形和久氏(栃木県塩谷町長)

※内容・登壇者は,変更する場合があります。

本シンポジウムに関するお問い合わせは,
日弁連人権部人権第二課まで
TEL:03-3580-9910, 
FAX:03-3580-2896


・・・
・福島第一原発 汚染水6回目の外洋流出 大雨、排水能力が不足
 東京電力福島第一原発で九日、原子炉建屋周辺の雨水などを集める「K排水溝」の水が、堰(せき)を越えて外洋に流出した。四月以降、確認されただけでも六回目
 東電は排水溝の中が狭いためポンプ増強は難しく、溝の付け替えが終わる来年三月ごろまでの間、「新たな対策を取る予定はない」としている。有効な手立てがないまま、台風などでまとまった雨が降るたび汚染水が流出する可能性が高い。(小倉貞俊)

 K排水溝をめぐっては二月、東電は溝を流れる水に高濃度の放射性物質が含まれ、外洋に流れているのを知りながら、問題を放置していたことが発覚。港湾内に注ぎ込むよう、溝を付け替える工事を始めた。ただ完了までまだ半年以上かかる見込み。
 それまでの暫定対策として四月から溝をせき止め、たまった水を八台のポンプでくみ出して港湾内につながる別の溝に流し込む作業を実施。だが、ポンプのくみ上げ能力は毎時計二千トンで、一時間に一四ミリ以上の雨が降ると水が堰を越えてあふれる
 東電は流出は年に四~五回としていたが、短時間でまとまった雨が降っても流出することが判明。九日も一四ミリには達しなかったが、二時間半にわたってあふれたという。

 原因はポンプの能力が足りないためだ。東電は、ポンプを増強しようにも、溝の出口付近は急な傾斜のためスペースがないと説明する。高さ八十五センチの堰を高くしすぎると「敷地側でうまく排水できず、あふれてしまう恐れがある。汚染を広げかねない」(東電の担当者)。状況は改善できないという。
 東電は、汚染水減らしのための地下水放出では、放射性セシウム137で一リットル当たり一ベクレル未満など厳しい基準を設けているにもかかわらず、K排水溝問題では数百ベクレルの汚れた水が流出しても対策を取れずにいる。(東京新聞)

・大型除染袋が川に流出 82個確認、福島県飯舘村
 環境省は11日、記録的な大雨の影響で福島県飯舘村の河川が氾濫し、東京電力福島第1原発事故に伴う除染で出た汚染廃棄物が入った大型の除染袋が川に流出したと発表した。82袋を発見し37袋を回収したが、周辺一帯が冠水、道路が寸断されて調査できていない場所もあり、全体の流出数は把握できていない
 回収した37袋はいずれも破損しておらず、中身の漏えいは確認されていない。 環境省によると、流出したのは約1立方メートルの「フレコンバッグ」などと呼ばれる袋。付近の農地の除染で刈り取った草などが入っており、重さは1袋約200~300キロ。(共同)